5月23日より、「写真とことば、記憶の種 福島―東京」展が始まりました。

福島に暮らしている/暮らしていた人たちの、日常を写した写真と、その写真にまつわる詩を展示しています。

 

福島の人たちの声は、なかなか離れて住む私たちには届いてきません。別の大きな声により、かき消されてしまっているかのようです。その本当の声をきくのは、福島の方たちと知り合うことが一番なのですが、それもなかなか難しいことでしょう。

 

今回の展示をつくるために、福島の人たちが持ち寄った写真を、写真にまつわるお話を聞きとった他者が詩にする、というかたちのワークショップを繰り返しました。詩人の上田假奈代さんによる「こころのたねとして」という手法なのですが、そうすることにより、その零れ落ちそうな生の声をすくい取ることができたように思います。

 

きのう、訪れた大学生が言いました。「この展示を見ていると、まるで、福島の人に詩を朗読してもらっているような気持になった」

ぜひ会場にいらしていただき、一人一人の声に、耳を傾けてみてください。