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映像のフィールドワーク・ラボ vol.2 「こな、ねる、たべる」 | 世田谷文化生活情報センター 生活工房

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映像のフィールドワーク・ラボ vol.2 「こな、ねる、たべる」

20世紀の映像百科事典「エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ」の映像群に、生命の根源的な営みを学ぶシリーズの第2弾。食材を収穫し、粉にして、練って食べる世界各地の映像を観たあとは、その料理を実際に作って食べてみましょう! 

→映像のフィールドワーク・ラボvol.1「ひもをうむ」

会期:
2017年11月18日(土)   2017年11月25日(土)  
時間:
各日とも10時~16時30分
会場:
ワークショップA(4F)

観る、やってみる。

 

1952年、世界中の生命の営みを記録した「映像の百科事典」を作ることを目的に、ドイツである壮大なプロジェクトが始まりました。その名は、「エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ」(以下「ECフィルム」)。以降40年余りの歳月をかけて、あまたの研究者やカメラマンが世界各地に赴き、そこに生きる人々の暮らしや儀礼、動植物の生命活動を映像に収めました。

 映像のなかには、もうすでに失われてしまった無数の営みが記録されています。身のまわりにある自然の素材から生活に必要なものすべてを作り出すことは、つい最近まで世界中で当たり前に行われていました。博物学者・荒俣宏氏をして「人類が電気なしでも大丈夫だった頃の最後の勇姿がここにある」と言わしめた映像群に、私たちは何を感じ、学ぶことができるのでしょう。

 「映像のフィールドワーク・ラボ」と題した本企画は、映像に記録された世界をフィールドワークし、ラボ(実験)するワークショップ・シリーズ(全3回を予定)です。ECフィルムの映像のなかに息づいている人々の生活や動物たちの動作をなぞり、たどることで、生命の根源的な営みを皆でともに探ります。

 第2回のテーマは、「こな、ねる、たべる」。農作物は世界各地にさまざまあれど、粉状にして練って食べる、いわば「ねり食」は、人類の「料理」の原点ともいえる食べ方です。

 ねり食をテーマにした世界各地の映像を観たあとは、実際に脱穀や製粉に挑戦し、さまざまな粉を練って食べてみましょう!2日間のワークショップはもちろん、各日ごとの上映会だけのご参加も大歓迎です。

 企画進行:ECフィルム活用チーム〈下中菜穂(造形作家・もんきり研究家)、丹羽朋子(文化人類学者)〉

 

   

画像:左より「キビ料理」「ケーキづくり」「農家の夕食」「イセーのリズミカルな米搗き」

 

【スケジュール】*実際の上映順とは異なる場合があります

1日目 1118日(土)

10:00-11:00 ECフィルムの上映

 「手廻し臼での穀粒挽き」(北アフリカ アトラス高地、アイト・ハディドゥ族、1970年、7分30秒)

 「トウモロコシの脱穀と製粉」(タイ ターク県、メオ族、1965年、5分)

 「イセーのリズミカルな米搗き」(バリ島 カランガセム地区、1973年、6分30秒)

   「キビ料理」(西スーダン ニジェール川中流域、ドゴン族、1966年、7分30秒)

 「料理と食事」(東アフリカ コルドファン、マサキン族、1963年、10分30秒)

   「ヴァデアのトウモロコシ粥料理”ママリガ”」(南東ヨーロッパ ルーマニア、1969年、4分30秒)

   ほか計8本上映

11:15-16:30 

   調理(ママリガ)と実食、映像に出てくる道具などでの脱穀・製粉、グループ活動

 

2日目 1125日(土)

10:00-11:00 ECフィルムの上映

 「ケーキづくり(サゴヤシ、ココナツとバナナ)」(ニューギニア セピク川中流域、アイボム族、1966年、6分30秒) 

 「マニオクの収穫と晒し、平パン焼き」(ベネズエラ オリノコ川源流域、マキリタレ族、1969年、12分)

 「詰め物をした旅行用の“クズムタブガ”パン焼き」(チュニジア 北西サハラ、グリブ族、1976年、6分)

 「農家の夕食」(中央ヨーロッパ チロル、1966年、16分30秒) 

   ほか計5本上映

11:15-16:30 

   軽食、グループごとの実験や調理、ねりねりパーティー

 

 【ワークショップのご参加】

対象:小学生以上で上記2日間とも参加可能な方 *そばや小麦を使います。アレルギーをお持ちの方はご注意ください

定員:20名(抽選) 参加費:2,500円(昼食付)

申込:11月3日までに、このページ下部の「プログラムに申し込む」より専用フォームにて 

【上映会のみのご参加】

各日それぞれ 定員:50名(申込不要 当日先着順) 参加費:500円 

当日直接会場へお越しください。開場時間は両日とも9:45頃を予定

 

 

〈エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ〉

1952年にドイツ・国立科学映画研究所で始まった、世界中の知の記録の集積をめざした映像による百科事典。演出や解説、BGMを徹底的に避け、比較を可能にする体系的な映像を目指して作られたフィルムは、20世紀の民族誌映像のひとつの型を作ったともいわれる。制作されたECフィルムは各国機関に渡り、日本でも1970年より下中記念財団によって、アジアで唯一のフルセットの映像が管理・運用されている。現在、新しい活用法を模索中。 http://ecfilm.net/

 

〈ECフィルム活用チーム〉

2012年よりECの上映会を東中野のポレポレ坐カフェにて開催。長い間利用されていなかった16㎜フィルム群をゲストと観客がいっしょに「映像のフィールドワーク」をするように観る活動を始める。2016年にはタイトルの検索のできるサイトを立ち上げ、利用し易くするとともに、ポレポレ東中野(映画館)での7夜連続上映、東京大学インターメディアテクなどでの上映会も。2017年には小金井の小学校の図工の授業での映像を利用したものづくりの試みをするなど、アーカイブ映像の新しい利用方法の試行錯誤を続ける。作家の荒俣宏氏を応援団長にゆるやかに活動中。

 

〈下中菜穂(しもなか・なぼ)〉

造形作家。もんきり研究家。東京造形大学講師。江戸時代の『紋きり遊び』を通して「かたち」に込められた祖先の暮しぶりや精神を紹介。「文様を暮らしの中で楽しむ」文化や手仕事を現代に蘇らせるべく、出版やワークショップ、展覧会などを展開。今も暮らしに生きている切り紙を訪ねて中国の農村、奥三河、南三陸などへフィールドワーク。著書に『紋切り型』のシリーズ(エクスプランテ)、『こども文様ずかん』(平凡社)、『切り紙もんきり遊び かたちを贈る』(宝島社)、『キリガミ切り抜きもんきり遊び』(河出書房新社)など。http://www.xpl.jp/

 

〈丹羽朋子(にわ・ともこ)〉

インテリアブランドIDEEに勤務後、北京留学を経て文化人類学の道へ。アートになる手前の、風土に根ざした‘かたち’に興味をもち、中国黄土高原のヤオトン住居に寄宿しながら、農家の女性の切り紙等のフォークアートを調査。現地の人々と協働した映像や展示制作の手法についても研究している。著書に『窓花/中国の切り紙ー黄土高原暮らしの造形』(下中菜穂との共著、エクスプランテ)、共編著に『フィールドノート古今東西』(古今書院)、共編訳に『魯迅の言葉』(平凡社)ほか。人間文化研究機構勤務、NPO法人FENICS理事。http://www.fenics.jpn.org/

*

主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房 
協力:公益財団法人下中記念財団、世田谷区生涯学習・地域学校連携課、株式会社島田製粉所植物と人々の博物館NPO法人FENICSそば処 あじき堂

   川上香、小松義夫、小松衛子、スワミカコ

後援:世田谷区、世田谷区教育委員会

宣伝美術:吉田勝信(吉勝制作所

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