8ミリフィルムのアーカイブ・プロジェクト「穴アーカイブ」。
その一環として、「せたがやアカカブの会」という定例の、ミニ鑑賞会&ワークショップが今春から始まっています。
8月3日に開催されたvol.3の様子を、せたがやアカカブの会・世話人の松本さんがお届けします。
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vol.3の前半は、前回(vol.2)取り上げた昭和36年の春頃に撮影された「井の頭公園」(モノクロ/約4分)の映像をじっくりと観返しながら、どんな話がでたのか、参加者の皆さんとともに振り返りました。
自動車に乗って井の頭公園に向かっているシーンで、車内から一瞬だけ映るエンブレムを引き金に、熱いバトル!が勃発。
当日ご参加されたフィルム提供者のご記憶では、当時は国産車を所有されていたとのこと。しかし、別の参加者からは「あの丸い流線型のボディは、当時の国産メーカーではない!」という分析が提出されました。
お二人とも一歩も引かず。それぞれにめぼしい車種を挙げてもらい、別の参加者の方にスマートフォンで調べていただくも、謎は深まるばかり。お2人のやりとりを見守っていただいた参加者の皆さんに、モヤモヤした気分を(強制的に)分かち合っていただきました!?
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vol.2の後半では、昭和39年10月12日に撮影された、「駒澤オリンピック公園」(カラー/約4分)を取り上げました。
参加者の皆さんからは、以下のエピソード、気づきや質問・疑問が共有されました。
米のもみがらを「火車」にもちこんで、物々交換でパンをつくってもらっていた話。「冷蔵庫代わりに使っていた井戸の中に、水面ぎりぎりまでパンを沈めた」。
子育ての真っ最中に、自動車の運転免許を頑張って取得した話。「道路(環状八号線)の拡張工事が進んでいた当時、いろんな工事作業車両があった。それを子どもに見せながら、運転免許のための勉強や暗記をしていた」。
代々木競技場の聖火台の炎が、山の手線の電車内からかすかに見えたという話。
モノクロテレビに7色のアクリル版?のようなものをはめこんで、カラーの気分を味わっていたという話。「その商品、けっこう売れたんだよ」。
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次回(vol.4)の前半では、vol.3の後半に取り上げた「駒澤オリンピック公園」の振り返り、気づきや疑問をさらに深めていきます。
後半では、新規の映像として、昭和32年9月22日に撮影された、「向ヶ丘遊園」(モノクロ/約5分)を取り上げる予定です。
また当日は、アカカブの会特別編として、日本大学文理学部の後藤範章研究室(社会学)の学生さんが主体となった映像の読み解きの試みも行います。ぜひご参加ください。
(せたがやアカカブの会・世話人 松本)
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以上、アカカブの会・世話人の松本さんからのレポートでした。
次回のレポートも、どうぞお楽しみに!
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■次回告知
鑑賞会&ワークショップ
せたがやアカカブの会vol.4
日時:9月7日(水)19:00 – 20:30
場所:生活工房ワークショップルームA(三軒茶屋・キャロットタワー4F)
参加費無料
*詳細はコチラをご覧ください。