平成二十四年度の生活工房は、「地球」を大切なキーワードとして、いくつかの視点で取り上げてきました。そこで再確認したのは、地球は多種多様な生命の溢れる奇跡に満ちた美しい惑星ということでした。と同時に私たちの生活は、環境破壊、地球温暖化、水不足、食糧危機、資源枯渇、少子高齢化、高ストレス社会など多くの問題を抱えています。二年前に起こった東日本大震災は、私たちの価値観や生活スタイルを再考させる大きな出来事でした。非日常時においては、人々の精神的な支えや心の豊かさも求められます。心が少しでも平穏を得るためには何が必要でしょうか? 人々の価値観が多様に変化する現代社会において、一人ひとりが日常から何を考えて、何について備えるべきでしょうか?本展覧会は、「地球に生きる一人」「世田谷で暮らす一人」という双方の視点から、それぞれが暮らす場所にある問題を、デザインの力で解決する方法を考えます。
【展示内容】
1 《日常》のくらし
それぞれの状況において必要とされるデザインがあります。「もしもの時」に備えるデザインと、それを有効に活用するための方法を、多くの人の《日常》を通じて紹介しながら、未来に向けて選択すべき生活スタイルを考えます。
Qドラム:一度に大量の水を運ぶことができるドーナツ型容器/kopernik
2 《非日常》のくらし
《非日常》という言葉にはさまざまな解釈があり、思い浮かぶものもそれぞれですが、本展では《非日常》のひとつとして「災害時」をシミュレートしてみました。《非日常》において、心と身体の《日常》を取り戻すためにデザインができることを考えます。
坂茂 Paper Partition System4/ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク(VAN)
3 もうひとつの《日常》/《非日常》
日本の伝統に目を向ければ、儀式や祭りを「ハレ」、普段の暮らしを「ケ」として《日常》と《非日常》を隔て、また、先人の知恵のつまった保存食は「もしもの時」への日常的な備えでした。伝統の中にある《日常》と《非日常》をさまざまな視点から探ります。
【関連イベント】
▼ワークショップ①
「お守りIDカード入れをつくろう!」
名前や血液型を記したIDカードを日頃から持ち歩くことは、もしもの時に必要なこと。自分や家族のお守りとしてオリジナルのIDカード入れをつくります。
3月23日(土) 14:00-16:00
会場:生活工房・セミナールーム
対象:大人でも子どもでも(2人1組)/25組(事前申込、抽選)
参加費:1,000円
講師:大図まこと(クロスステッチデザイナー)
申込:2人1組でメールまたは往復ハガキで生活工房まで。3月18日締切(必着)。
【デザインシート】
当日使用するデザインシートです。参加者は当日までにデザインを考えましょう!
↓こちらからダウンロードしてください。
http://www.setagaya-ldc.net/files/ee2104fec8649b58d6b34d9571d05731.pdf
▼ワークショップ②
「途上国の生活をもっと知ろう~100円で何ができるだろう?」
貧困で苦しむ途上国には何が必要で、私たちは何ができるでしょうか? 問題を解決するためのプロジェクトを一緒に体験しながら考えるワークショップです。
3月24日(日) 14:00-16:00
会場:生活工房・セミナールーム
対象:小学4年生~中学生/30名(事前申込、抽選)
参加費:600円
講師:天花寺宏美(米国NPOコペルニク日本支部事務局)
申込:メールまたは往復ハガキで生活工房まで。3月18日締切(必着)。
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ワークショップ①②の申込方法
希望するワークショップ名・氏名・年齢・学年・住所・電話番号を明記の上、以下の宛先までお送り下さい。
メール:info@setagaya-ldc.net(件名に「日常/非日常展ワークショップ申込」として)
ハガキ:〒154-0004世田谷区太子堂4-1-1キャロットタワー5F 生活工房 日常/非日常展ワークショップ申込係
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●主催:公益財団法人 せたがや文化財団 生活工房 ●後援:世田谷区/世田谷区教育委員会 ●協力:NPO国際ボランティア学生協会/米国NPOコペルニク/眞田造形研究所/せたがや災害ボランティアの会/太陽工業株式会社/東京農業大学/
野中和夫/坂茂建築設計+ボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク(VAN)/NPOフードデザイナーズネットワーク/株式会社良品計画 ●協賛:理想科学工業株式会社