「穴アーカイブ」では、昭和30~50年代にかけて市販された8ミリフィルムという映像メディアに着目し、
世田谷のまち、ひと、くらしに光をあて、記録や記憶の価値についてさぐっています。
「せたがやアカカブの会」は、これまでにデジタル化した約80本ほどの8ミリフィルムを、
参加者の人とあれこれ話しながらじっくり鑑賞する小さな上映会です。
おのおのが思い出した当時のエピソードや想起する風景は、少しも映像に映っていませんが、
残っていない(あるいは、残せない)記録のこと、まさしく記録の「穴」をかすめながら映像を楽しんでいます。
たとえば、昭和38年の日比谷公園、三宿、銀座が写っている8ミリフィルムを鑑賞した
6月の会では、戦後すぐにあったという銀座の夜店の話がでてきました。
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いわゆる露店みたいな。
本当の神社の夜店みたいな。
銀座の所。
あんなんだったんですよ、4丁目のほうもみんな。
要するに闇市ですよね。
え?
闇市みたいの。
闇市っていうか。
ていっても。
夜店でした、本当に。
裸電球ぶら下げて。
じゃあ、ビルがあって、舗道にそういうのが立ってたの
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本年度は隔月で映像を蔵出し上映するだけでなく、
こんな取り留めのない会話の断片も、
フリーペーパー「かぶうずら、やまいもうなぎ」を通してお届けしていきます。
本誌は、生活工房や区内各所で配布中です。ぜひお手にとってご覧ください。
*下記からダウンロードしてご覧いただくこともできます。
かぶうずら、やまいもうなぎ アカカブの会の記録2017 no.1
かぶうずら、やまいもうなぎ アカカブの会の記録2017 no.2
次回開催情報は下記ページよりご確認ください。