「14歳の心模様を1枚のワンピースに映し出す」というテーマで、デザイナーさんと共に夏のあいだ作ってきたワンピースが完成し、いよいよ今日は撮影会の日を迎えました。
夏の風物詩「花火」やオレンジ色の夕陽、静かな夜景など彼女たちの目線からとらえた世界が、素晴らしくリアルに描かれていました。一方で喜怒哀楽や「強さ」と「優しさ」、恋心など自分の抱いている形のない繊細な気持ちも見事に体現されていました。ワンピースに込めた思いを話す姿は少し恥ずかしそうにも見えましたが、そのまっすぐで強い信念に圧倒されました。
撮影会はフォトグラファーの池田晶紀さんにより明るく、リズミカルに進みました。基本的に撮影はお互いに撮り合う形式で行われました。同じ14歳が「いいな」と思った瞬間でシャッターをきるのです。
最初は本格的な撮影セットと大きなカメラを前に緊張してぎこちない様子。
そんなとき、池田さんが「恥ずかしいという気持ちこそが大切なんだよ。」とアドバイスをしてくれました。いつか大人になって消えてしまうかもしれない初々しさとともに写る彼女たちは儚くも「14歳」らしく、美しいなと思いました。
池田さんの言葉と周りの穏やかな雰囲気で、次第に表情やポーズが豊かになっていきました。
学校も異なり、生活工房で初めて出会った14歳の少女たちはワンピースを通じて「もっとこうすればいいんじゃない?」「今の写真かわいい!」と会話を交わして、ともに悩んで、笑って最高の写真を撮ることが出来たと思います。
特別な時期の「今」を切り取り、新たな発見や視点をもとに作りだされた「14歳のワンピース」は一生の宝物になると思います。