生活工房×ひと

饗庭伸工学者/都市計画家

饗庭伸
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生活という単語を別の言葉に置き換えると?

僕は「日本生活学会」という学会に入っているほど、この言葉のことを本当によく考えるのですが、生活=ライフ=人生という言い替えが気に入っています。世界には問題や可能性が一杯あるのですが、全部を解いたり試したりすることはできないので、せいぜい出来ることはそれぞれが毎日よい生活を送ること。その中でちょっとだけ問題を解決したり可能性を試したりしてみる。その「ちょっとよい生活」を延々と積み上げていくと、結果的に「よい人生」がそこにあらわれ、その「よい人生」の束が「よい世界」なんだろうと思います。これは見田宗介さんが言っていたことを僕なりに解釈したものですが、とてもよい言い換えで、気に入っています。

どうしても暇なとき、何をしますか?

哲学的な問いですね。何もすることがない=暇ということだと思うので、何かをした瞬間に暇が終わってしまう。僕にとって暇は貴重なものなので、暇ができるだけ持続するように、弛緩して、遮断して、みつからないように、何も考えずに、頑張らないようにして、暇を続けることを頑張ると思います。

世田谷区内でよく行く場所を教えてください

暮らしの場も仕事の場も、そしてサードプレイスも、世田谷以外のところにあるので、「場所」とまでいえるものはなく、ずっと移動しながら世田谷を経験している感じですね。少し前の日曜日の午前に、二子玉川から池尻まで歩いたのですが(その後に青戸まで歩きました)、それは楽しい風景でした。

あいば・しん/SHIN AIBA

1971年兵庫県生まれ。東京都立大学都市環境学部都市政策科学科教授。専門は都市計画・まちづくりで、主に都市計画における市民参加手法、人口減少時代の都市計画、震災復興のまちづくり、東アジアのまちづくりを研究。主著に『都市をたたむ』『平成都市計画史』など。

更新日:2024/02/11