Notice: Undefined index: HTTP_ACCEPT_LANGUAGE in /home/setagaya-ldc/setagaya-ldc.net/public_html/_application/extension/Action/Public.php on line 196
レポート | 渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり | 世田谷文化生活情報センター 生活工房

Report

27

渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり

森須磨子さんと巡る、「しめかざり」ギャラリーツアー

Page4/4

番外編

スペシャルトーク

サラリーマンでネクタイ愛好家のサラリンVS
デザイナーでしめかざり研究家の森須磨子さんによる、

公開「しめしめ」対談

お待たせしました! ついに、この二人の対談が実現しました。生まれながらにしてネクタイ好きの熱血サラリーフェアリー、サラリン。かたや、地域に眠るしめかざりの魅力を様々なメディアで発信する、デザイナー兼しめかざり研究家の森須磨子さん。こだわる対象は違えど、その熱意は尽きない二人の飽くなき「しめしめ道」ついて、本日は公開の場でのZOOM対談となりました。

サラリンと森須磨子さんのZoom対談!

私、久しぶりの登場で少々緊張しております……。森さん、本日はヨロシクお願いします。

はい、こちらこそ。本日はリモート環境ながら、対談を楽しみにしておりました。よろしくお願いいたします。

私はサラリーマンという枠を超えて、昼夜ネクタイ締めがルーティンです。ネクタイには並々ならない愛着を持っています。今日は私が愛してやまないネクタイに等しく、しめかざりに情熱を傾けていらっしゃる森さんにお話を伺えるということで、私もたいへん嬉しいです!

そう言っていただけると私もこの場でお話ができて幸せです。

まず、私とネクタイの出会いは、おそらく……始まりは、よだれかけ?今でいうところのスタイですね。やがてサラリーマンの父の凛々しいネクタイ姿に憧れて、幼い頃から鏡の前で、見よう見まねでネクタイを締めていたようです。やがて制服にはネクタイ着用という学生時代を経て、今のサラリーマンライフをエンジョイするまで、ほぼ24時間ネクタイのある暮らしを楽しんでいます。おっと、私の話はこのぐらいで。では、森さんとしめかざりの「出会い」についてもお聞かせください!

私の場合、大学時代に『モースの見た日本』という本に掲載された明治時代のしめかざりを見て、その形が100年以上経った現在でも、あまり変わっていないことに驚いたんです。消えそうで消えない文化には、日本人が無意識に大切にしている「核」のようなものがあるのではないかと、興味を持ち始めました。

なるほど~。エドワード・モースの書籍から時代に色褪せない日本の「民具」に遭遇したというわけですね。それからしめかざりとの素敵な関係が今も続いている、と。では、しめかざりの魅力って、ズバリどんなところにありますか?

しめかざりには、地域性と多様性が存在しているところですね。しめかざりは土地により、家により、人により、そのかたちや飾り方が異なります。それは一体なぜだろう?と考え、調べることが楽しい作業ですね。実際、私一人で47都道府県すべてを深掘りすることはできませんので、各地でしめかざりに興味を持つ方が増えたら嬉しいです。

私は、出会う人や場所、季節によってネクタイを選んだり、自分なりのこだわりや流儀を大切にしています。森さんも、しめかざりと接する上で大切にしていることや、自分なりの流儀があったら教えてください。

はい。私も自分なりに大切にしていることがあります。しめかざりは「美しい藁細工」というだけでなく、誰かの大切な「気持ちの結晶(トシガミを招く標)」だということをいつも忘れないようにしています。「しめかざり展」では、そんなしめかざりを見下ろすことがないよう、なるべく目線より上に設置しています。通常の展示より見上げるかたちになったかと思うので、鑑賞後には首が疲れた人も少なからず居たのではないでしょうか。

人間は大変ですねぇ~。最後に、森さんがこれからチャレンジしてみたい取り組みなどがあったら教えてください。

ズバリ、しめかざりの海外展覧会!! もしくは、日本在住の外国人の方々を対象にしたしめかざり講座を開いてみたいですね。異文化の方々にしめかざりがどう映るのか、とても興味があります。そのためにはもう少し英会話を学びたいなぁ。

それは良い!! ぜひ、外国人向けの「しめかざりレッスン」も開いてもらいたいですね。オンライン講座でも注目されそうです。私は「ネクタイしめしめ講座」をオンラインで始めようかと思っています。

お互い頑張りましょう(笑)

スペシャル映像

【展覧会】渦巻く智恵 未来の民具 しめかざり

Supported By

会場写真: 本田犬友
ライティング: サスティナ・ジャパン株式会社
クラシー&カワルン イラストレーション: にしぼりみほこ