天体の動きとともにめぐる季節、くりかえす昼と夜。
人間を含めた地球上のすべての生命は、自然の律動と同調しながら、それぞれのリズムを刻んできました。
しかし私たちの生活は、あまりにもその律動から遠く離れてしまっています。
24時間化する産業、明るい夜。比例しない時間と距離。季節を問わず手に入る食べもの。
これからさらに加速度を増して〈即時化〉〈高速化〉〈均質化〉する「時」に、私たちのこころとからだはついて行けるのでしょうか。
今私たちにできることは、「自然の中に流れる時間、体の中に流れる時間」に、折に触れ、手を伸ばすこと。
それは世界と直接かかわることであり、また自身を見つめることでもあります。
「時のフィールドワークショップ」では、フィールドに出かけていき、
ほかの命の「時」と出会い、かかわるワークショップを行います。
「時のドキュメンタリー上映会」では、現代の都市生活者とは違うリズムを持って生きる人々の「時」を、
記録映像から探っていきたいと思います。
「時」はすでにときはなたれ、世界に悠然と流れています。
かかわること、想うことの中から新たな「時」を見つけ、自然とともにゆらぐ時間を取り戻していきましょう。
→実施報告は「時をときはなつ、ときどきブログ」へ
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時のフィールドワークショップvol.1「長い夜を、ともし火で照らそう」
12月21日(日)10:30-17:00 生活工房4F(集合場所)/宍戸園
12月22日は冬至。北半球では1年で一番夜が長くなり、太陽が生まれ変わる1年の始まりの日ともされました。
この数日間続く長い夜を照らす、キャンドルを作りませんか。
世田谷区内の養蜂場に出かけ、冬越しするミツバチについてのお話を伺い、ミツバチが媒介して実った果実も収穫します。
ミツロウでキャンドルを作り、長い夜を迎える準備をしましょう。
定員:抽選15名 参加費:2,500円(養蜂場までのバス代・材料費込&jam cafeさんによる宍戸園さんのハチミツを使用したお弁当つき!)
申込:12月8日(必着)までに、いずれかの方法でお申込み下さい。
1.往復はがき(①お名前②電話番号③ご年齢を明記の上、〒154-0004 世田谷区太子堂4-1-1 生活工房「時」係まで)
2.このページ下段の申込フォームより
申込みは締め切りました。沢山のご応募ありがとうございました!
時のドキュメンタリー上映会vol.1「一年」
12月23日(火・祝) 14:00-17:00 生活工房4F
もういくつ寝るとお正月・・・と指折り数えるこの時期。
実は同じ日本列島でも、10月や12月に新たな年を迎える地域もあります。
「一年」とは、農耕などの生業の暦や太陽の位置、信仰などによって決定する、
その共同体が重要視した循環《サイクル》であり、来年も必ず巡ってくるという約束ごと。
さまざまな場所でさまざまな時期に訪れる新たな年を見ていきましょう。
知らなかった一年を想い、私たちの一年がいっそう新たなものになるように。
定員:当日先着50名 参加費:800円 申込不要、当日直接会場へ
【上映作品】
●「石垣島川平のマユンガナシ」(東京シネマ新社・伝統文化財団記録保存会・下中記念財団/1982年/48分)
沖縄・石垣島北岸集落の農業暦では10月(旧暦9月)に新たな年を迎える。大晦日の晩、豊穣をもたらす来訪神マユンガナシがやってくる。
●「苗年節 貴州省雷山県 ミャオ族の正月」(国立民族学博物館/2006年/19分)
11月(旧暦10月)に行われる新年のまつり。ミャオ族の正月の一家の様子を紹介する。
●「七島正月とヒチゲー」(民族文化映像研究所/1998年/42分)
トカラ列島・悪石島に訪れるひと月早いお正月。旧暦11月―12月にかけて、オヤダマ様(先祖の魂)を迎え、もてなし、送る。
●「ウルネッシュ村のジルベスタ―クロイゼ」(Presence Switzerland/2002年/1分30秒)
スイスのある地方では1月13日が大晦日。夕闇の中に仮装した男たちが現れ、ヨーデルを歌う。
●「東北のまつり」(東京シネマ新社/1956年/22分)
新潟、山形、秋田に残る小正月や旧正月のまつりを記録した約60年前のカラー映像作品。
●「黄土高原の春節」(国立民族学博物館/1986年/14分)
2月の春節は中国のお正月。夜空に打ちあげられた花火が、その始まりの合図である。
●「ウダイプルのホーリー祭」(国立民族学博物館/2012年/20分)
インドのウダイプルでは3月、大きな火を焚いて1年のケガレをはらう。カーストの区別なく老若男女が色粉をかけ合い、春を迎える。
主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房
共同企画制作:セセンシトカ
協力:宍戸園
映像資料提供:国立民族学博物館/東京シネマ新社/民族文化映像研究所
後援:在日スイス大使館/世田谷区