動物も、草木も、人間も、
さらには岩や水、火や風や雪といったあらゆる存在が、
この地球から命を与えられ、生かされている。
写真集『ノースウッズ――生命を与える大地』より
このたび生活工房では、世田谷文学館との共催により、「大竹英洋写真展 ノースウッズ 生命を与える大地」を開催することとなりました。
大竹英洋氏(1975~)は、北米大陸に広がる世界最大級の原生林「ノースウッズ」を、およそ20年間にわたり取材し、原生林に生きる動植物などの豊かな生態系と人との関わりを撮り続けてきました。2020年に出版された初の写真集『ノースウッズ――生命を与える大地』(クレヴィス)は、太古から人と自然の物語が紡がれてきた大地の厳しさと美しさを、写真と文章で綴った作品集です。同書が高く評価され、第40回土門拳賞を受賞しました。
本展では、同書収載写真を中心に、約20年間にわたり大竹氏が取材してきたノースウッズの写真パネル約40点を展示します。
大竹氏は、「動物も、草木も、人間も、さらには岩や水、火や風や雪といったあらゆる存在が、この地球から命を与えられ、生かされている」と、写真集のあとがきに記しています。本展を通じ、いま一度このことを思い出し、より良き未来について考えるきっかけとなれば幸いです。
The Lifestyle Design Center is pleased to announce that it will co-host the Hidehiro Otake Solo Exhibition “The Northwoods: The Land that Gives Life” with the Setagaya Literary Museum.
Hidehiro Otake has spent some 20 years exploring the Northwoods, one of the world’s largest intact forests on the North American continent. There, he has continued to photograph its rich ecosystem, such as plants and animals that inhabit the primeval forest, and their relationship with humans.
His first photo book, The Northwoods: The Land that Gives Life (Crevis), published in 2020, is a collection of photographs and writings about the harshness and beauty of the land where stories of humans and nature have unfolded since ancient times. The book has been highly acclaimed and won the 40th Ken Domon Award.
This exhibition will be showing about 40 photo panels of the Northwoods captured by Otake over the past 20 years, taken mainly from the book.
In the afterword to the book, Otake writes, “Animals, vegetation, humans, even rocks, stones, water, fire, wind and snow — this world gives life to all forms of existence, and no resource is wasted.” We hope that this exhibition will encourage visitors to think anew about this and turn their thoughts to creating a better future.
【プレス関係のみなさまへ】
下記より展覧会のプレスリリースがダウンロードできます。
【ご来場にあたってのお願い】
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から必要な対策を実施しております。感染症対策のため、混雑時は入場を制限させていただく場合がございます。ご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
メープルの樹液を舐めるアカリス 撮影:大竹英洋
湖を見渡すウッドランド・カリブー 撮影:大竹英洋
カナディアン・カヌーの旅 撮影:大竹英洋
大竹 英洋 おおたけ ひでひろ
1975年、京都府舞鶴市に生まれ、東京都世田谷区で育つ。幼稚園から小学校卒業までは、生活工房の所在地である、世田谷区太子堂に暮らす。一橋大学社会学部在学中に世田谷区立中央図書館で手にした、自然写真家ジム・ブランデンバーグの写真集に魅了され、1999年、北米の湖水地方「ノースウッズ」を初めて訪れる。以降、同地をフィールドに、野生動物や自然と人間との関わりを追って撮影を続け、新聞・雑誌・写真絵本で発表している。 2018年、著書『そして、ぼくは旅に出た。はじまりの森ノースウッズ』(あすなろ書房)*で、第7回梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞。2021年、写真集『ノースウッズ――生命を与える大地』(クレヴィス)で、第40回土門拳賞を受賞。
http://www.hidehiro-otake.net/
*2022年、文藝春秋より文庫化