編集された世界を生きる私たちが初々しい日常と再会する

庭先のさわさわと鳴る木々の音に、幼い頃の記憶が蘇って爽快な気持ちを抱くことがあります。私たが暮らす「家」には、音楽・語らい・騒音・自然音などさまざまな音が鳴り響いています。しかし外部から得る情報の9割近くを視覚に頼るといわれる私たちは、無意識のうちに多くの情報を「選択・省略・編集」しながら過ごしています。家の中には、聴きそびれている《音風景》が無数にあるかもしれません。

本企画は、研究者やアーティストと共に五感をフル活用し、生活の中で起こっていることと丁寧に向き合う方法を学び・体験することで、見落とされた無数の日常の出来事を味わい直すワークショップ・シリーズです。vol.1《音と身体》、vol.2《匂い》につづき、vol.3では、《音風景》をテーマに開催します。

2020年、私たちは多くの時間を「家」で過ごすことになりました。本企画では、「家」のそこかしこに点在する記憶や感情に関わる生活の音を収集して《わたしの日常》を言葉とともに綴る音日記を制作します。無意識の中に埋もれた《わたし/あなた/みんなの日常》をそれぞれの音風景から振返り・見つめ直す機会となれば幸いです。

音風景[Soundscape]:個人や特定の社会によって構成されるさまざまな音環境を指す概念。

※本企画は全行程にカメラが入り記録映像をWEB上で後日公開します。
※新型コロナウイルス感染状況により、内容に変更が生じる場合があります。


 

TALK サウンドスケープとの出会い

 

サウンドスケープ研究の第一人者である鳥越けい子氏を迎え、サウンドスケープ(音風景)とは何か、またその概念が生まれた歴史的背景や経緯について解説いただきます。あわせて、音環境を文化として捉えた建築やまちづくり等の事例も紹介。
サウンドスケープから私たちの日々の暮らしの内実をより豊かにするための実践的な方法を伺います。

サウンドスケープの考え方でデザインした鳥越氏アトリエ「風聴亭」

日程:11月1日(日)11:00~13:00
会場:ワークショップルームA
講師:鳥越けい子
参加費:1,000円
定員:30名(申込先着)
申込:9月25日(金)10:00より下記申込フォームより



鳥越けい子[音風景研究家/サウンドスケープ・デザイナー]

サウンドスケープ(音の風景)をテーマに、日本各地の「環境文化資源」を調査研究すると共に、環境保全を視座に入れたまちづくりやワークショップ、コミュニティ・アート等の活動に展開。近代文明の枠組みを再統合するサウンドスケープ概念の可能性、失われた風景の在り方等を追求している。著書に『サウンドスケープ:その思想と実践』等。現在、青山学院大学総合文化政策学部教授、日本サウンドスケープ協会代表理事。




WORKSHOP 日常の音風景

 

初日は、日常の中で聴きそびれている多様な音を再発見する方法を学びます。それを受けて参加者は家に点在する記憶や感情に関わる生活の音を収集して《わたしの日常》を言葉とともに綴る音日記を制作。
最終日は、音日記とそれを元に講師が作曲した10名分の音楽を発表・共有して、それぞれの日常について振返ります。最後に、講師が音日記やそれにまつわる「語り」を組み合わせた《みんなの日常》を即興演奏して締めくくります。


庭先の音を収集する永田氏

日程:11月1日(日)15:00~17:00、11月21日(土)13:00~17:00[2日間完結]
会場:ワークショップルームB
講師:永田壮一郎、鳥越けい子(11月1日のみ)
対象:高校生以上。録音&写真機能付端末(携帯電話やタブレット等)をお持ちで、音声&画像ファイルをメールで添付送信ができる方
参加費:2,000円[2日分]
定員:10名(申込先着)
申込:9月25日(金)10:00より下記申込フォームより



永田壮一郎[作曲家/音楽家]

楽器以外の音を使って音楽を作る。視点を変える、忘れていたことを思い出せるような体験を目指して活動。
2002年よりKIJIMA SOUND SYSTEMを組織。2014年から2016年まで瀬戸内国際芸術祭公式プログラム「よるしるべ」に参加。2018年より中国、アメリカで活動を開始。キリンビバレッジ「世界のkitchenから」などCM曲多数。アルバムの視聴はこちら
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