■13:00-15:00 GUEST1─原武史「団地の共同体と思想」

1960~70年代に革新的な政治意識を支える基盤となった団地とその共同体。その後、コミュニティが衰退し個人主義が勢いを増していった団地は今、住民の高齢化や孤独死の問題を抱えています。政治学者の原武史さんをお招きし、鉄道の沿線に建設された団地空間で生まれた思想や共同体についてお話いただきます。

 

ワルシャワ、モトコフの団地[2016.10]

 

滝山団地6丁目1街区[2016.11]

 

原武史 Hara Takeshi

1962年生まれ。政治学者。早稲田大学政経学部卒業後、国立国会図書館、日本経済新聞社勤務を経て、東京大学大学院博士課程中退。放送大学教授、明治学院大学名誉教授。98年『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ)でサントリー学芸賞、2001年『大正天皇』(朝日選書)で毎日出版文化賞、08年『滝山コミューン一九七四』(講談社)で講談社ノンフィクション賞、『昭和天皇』(岩波新書)で司馬遼太郎賞を受賞。著書に『団地の空間政治学』(NHKブックス)、『増補新版レッドアローとスターハウス もうひとつの戦後思想史』(新潮選書)、共著に『団地の時代』(新潮選書)など多数。ひばりが丘団地、久米川団地、滝山団地、田園青葉台団地を転々とし、団地生活経験は40年以上。また鉄学者として「情熱大陸」に出演するなど鉄道好きとして知られる。近著に朝日新聞連載の書籍化『歴史のダイヤグラム 鉄道に見る日本近現代史』(朝日新書)がありベストセラーとなっている。

 

■15:15-17:15 GUEST2─山本理顕「団地と地域社会圏」

国内外で多くの団地や公共施設の設計を手掛け、地域コミュニティを再構築する「地域社会圏」という新しい暮らし方を提唱する建築家の山本理顕さんをお招きし、単身化や高齢化によって限界を迎えている日本の住宅システムに代わる新たな「公/私」のライフモデルを伺い、これから先の未来の暮らしについて考えます。

 

パンギョ・ハウジング Ⓒ佐武浩一 

熊本県営保田窪第一団地 Ⓒ新建築社

 

山本理顕 Ymamamoto Riken

©森日出夫
1945年生まれ。建築家。東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻修了。東京大学生産技術研究所原研究室研究生を経て、1973年山本理顕設計工場設立。工学院大学教授、横浜国立大学大学院教授、2018年度から名古屋造形大学長。主な作品に、熊本県営保田窪第一団地、東雲キャナルコート1街区、埼玉県立大学、公立はこだて未来大学、横須賀美術館、チューリッヒ国際空港複合施設など。天津、北京、ソウルなどでも公共建築、集合住宅を手掛ける。1988年、2002年日本建築学会賞、1998年、2002年毎日芸術賞、2001年日本藝術院賞など受賞多数。主な著作に、『新編 住居論』(平凡社ライブラリー)、『権力の空間/空間の権力』(講談社)、共著に『地域社会圏主義 増補改訂版』(LIXIL出版)、『脱住宅「小さな経済圏」を設計する』(平凡社)、編著に『私たちが住みたい都市 身体|プライバシー|住宅|国家』(平凡社)、『都市美』(河出書房新社)編集長。

 

山本理顕設計工場:http://www.riken-yamamoto.co.jp/

 

 

■17:30-18:30 《対談》原武史[政治学者]×山本理顕[建築家]

 

 

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