長崎・伊王島に伝わる「こびとの歌」、ブラジルで歌い継がれた「移民節」、ハワイの「ホレホレ節」――。
“うたう旅人”として各地でフィールドワークとライブを重ねる松田美緒さんは、
国内外問わず各地に残された「日本のうた」を訪ね歩き、また自らの手で記録してきました。
2014年、その集大成となるCDブック『クレオール・ニッポン』の発表後も、精力的な活動を続けています。
そんな松田さんの取り組みを紹介する展覧会の開催を、2017年初夏に予定しています。
この度、展覧会に先立ってトークイベントを開催する運びとなりました。
旅先で出会った、断片的な記録の数々。
2人の人類学者を聞き手に迎え、松田さんの資料を中心に、「うたの記憶」を探ります。
市井の人々のなかで歌い継がれてきた音楽は、どんな記憶を私たちに語りかけるのでしょうか。
日時:2017年2月12日(日)15:00~17:00(開場14:30)
会場:ワークショップルームB
鼎談:松田美緒(音楽家)、石倉敏明(人類学者、秋田公立美術大学講師)、川瀬慈(映像人類学者、国立民族学博物館助教)
料金:1,000円
定員:50名(申込先着順)
申込受付:電話(03-5432-1543)または下の申込みフォームにて受付を開始します。
*定員に達し次第、申込みを〆切ります。
松田美緒(まつだ みお)
土地と人々に息づく音楽のルーツと魂を身体で吸収し表現する“うたう旅人”。
ポルトガル、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、カーボヴェルデなどポルトガル語圏、スペイン語圏の国々で、
ウーゴ・ファットーソ、カルロス・アギーレをはじめ現地を代表する数々のミュージシャンと共演。
2014年、3年がかりのライブとフィールドワークの集大成として
初のCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』を発表。
http://www.miomatsuda.com/
石倉敏明(いしくら としあき)
1974年東京都生まれ。秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻講師(芸術人類学/神話学)。
明治大学野生の科学研究所研究員。共著に『野生めぐり 列島神話をめぐる12の旅』、
『折形デザイン研究所の新・包結図説』、『人と動物の人類学』、『道具の足跡』等。
高木正勝によるCD付属の神話集『タイ・レイ・タイ・リオ紬記』編纂。
川瀬慈(かわせ いつし)
エチオピアの吟遊詩人や楽師の人類学研究を通して「記録」と「表現への欲望」の間で揺れ動く。
研究者と映画や現代美術の作り手との対話の場づくりも行う。
映像作品に『ラリベロッチ』、『精霊の馬』、『Room 11, Ethiopia Hotel』等。
共編著に『フィールド映像術』、
『アフリカン・ポップス!文化人類学からみる魅惑の音楽世界』がある。
http://www.itsushikawase.com/
◆来年度開催予定!
クレオール・ニッポンの旅
―無名詩人の民謡から、ニッポンを聴く(仮)
“うたう旅人”として国内外でフィールドワークとライブを重ねる松田美緒さんの活動をもとに、
「うた」を通して、日本の多様性を知る展覧会です。
会期:2017年6月17日(土)~7月23日(日)9:00~20:00
会場:生活工房ギャラリー(三軒茶屋・キャロットタワー3階)
会期中無休/入場無料(関連イベントは一部有料)
*展覧会の詳細は2017年5月上旬に生活工房ホームページでお知らせします。