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大平農園と畑のレシピ帖展

土の中の出来事と今日のあなたの食卓

※新型コロナウイルス感染症拡大抑制のため、2021年5月31日(月)まで、臨時休館いたします。2021年6月1日(火)より再開いたします。

会期:
2021年03月02日(火)~2021年06月27日(日)
時間:
9:00~21:00 ※祝日をのぞく月曜休み。 6月1日より開催時間を9:00~20:00に変更します。
会場:
生活工房 / 生活工房ギャラリー(3F)

明治時代、小説家の徳冨蘆花が「農的生活」を求めて世田谷に移り住んだように、戦前までの世田谷は田畑が広がり、多くの人々が農業を生業としていました。近代化・都市化が進み住宅街となった世田谷ですが、今も練馬区に次ぐ広さの農地があります。そしてその畑には数多のいきものが生息し、地域の環境を支えています。


世田谷区等々力に400年続く大平農園は、昭和20年代に当時珍しいハウス栽培をいち早く導入するなど、近代農業を先駆する存在でした。しかし、それゆえに起きた農薬の健康被害、11代目大平博四氏による農薬・化学肥料を使わない農法への大転換、生産緑地としての農地存続など、その歴史には、近代の都市農業のたどってきた道が記されています。

 

本展では、大平農園や地域の農業の歴史をパネル等で展示し、畑の土壌の微生物・野菜・動物・人間の円環を、楽しいイラストから学びます。また大平農園と志をともにする他県の農家、それを支持する消費者からなる「若葉会」から、つながりの中に育まれた、旬の野菜を長くおいしく楽しむ知恵も紹介します。

 

土の中の出来事と今日のあなたの食卓、それが地続きであることを知るための展覧会です。

 

10代目の大平信彌氏 所蔵:世田谷区郷土資料館

 

いまは住宅街となった一角に畑がある

 

畑の小松菜

 

撮影:矢郷桃

 

 

In the early 20th century, novelist Roka Tokutomi moved to Setagaya in search for a farming life. Until World War II, Setagaya was covered with fields, and many people made a living by farming. Although Setagaya has become residential with modernization and urbanization, it still has the second largest farmland among Tokyo’s 23 cities after Nerima. The fields in Setagaya provide habitat for many living organisms that support the local environment.

 

Ohira-Noen, which has been in Todoroki, Setagaya for 400 years, is a pioneer of modern agriculture, being one of the first to introduce greenhouse cultivation after the war. As modern urban agriculture evolved, the farm saw the health impacts of agricultural chemicals and shifted towards not using agricultural chemicals and chemical fertilizers under Hiroshi Ohira, the 11th head of Ohira-Noen, and has remained a designated “productive green area.” This exhibition explains the history of Ohira-Noen and of local agriculture. Learn about the cycle of microorganisms in the soil of the fields, vegetables, animals, and humans through fun illustrations. Wakaba-Kai, a group of farmers from other prefectures who share the same aspirations as Ohira-Noen and consumers who support them, introduce ways to enjoy seasonal vegetables.

 

This is an exhibition aimed at understanding the connection of events revolving soil and people’s modern daily diet.

関連イベント

ドキュメンタリー上映会

大平農園を舞台にしたドキュメンタリー作品を3本立てで上映。
両日、下記のA+監督トーク→休憩→B→Cの順で行います。

 

日時:4月10日(土)・4月11日(日)各日とも13:30~17:00 

会場:ワークショップルームB(キャロットタワー4F)
対象:どなたでも
定員:各日30名(申込先着)
参加費:無料
申込方法:2月25日(木)10:00から電話(生活工房03-5432-1543)のみにて受付

※定員に達したため、お申込み受付を締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。

 

■ A『大平農園 401年目の四季』

2018年/カラー/64分/監督:森信潤子/制作:バク
東京・世田谷、住宅が立ち並ぶ一角に農地が現れる。400年続いている大平農園だ。篤農家だったからこそ近代農業をいち早く取り入れ、先々代、先代(大平博四)とも農薬禍にあう。まだ有機農業という言葉のないころ、農薬や化学肥料を一切使わない農業に切り替えた。博四さん亡き後も、農園主と援農メンバーたちによって有機農法による豊な実りがもたらされている。農園の現在を描いたドキュメンタリー作品。

 

 

 

■ 監督トーク
ゲスト:森信潤子(もりのぶじゅんこ)
1992年、映像制作会社バク設立。NHKを中心に番組制作を行い、教育映画祭文部大臣賞など多数受賞。2000年に取材で大平農園を訪れたことをきっかけに、大平農園と提携する消費者グループ・若葉会のメンバーとなる。2016年、初の自主製作映画『大平農園 401年目の四季』の企画・撮影・編集を手がけ、2018年に完成。

 

■ B『根ノ国』

1981年/カラー/24分/監督:荒井一作/制作:菊地周/絵:菊地文太
僕たちが踏んでいる土の中に世界がある。その土の中に住む虫の糞の中にまた世界がある……。地中の根の国の驚くべき循環生物社会を描いた驚異のドキュメンタリー。

 

 

■ C『みんな生きなければならない』

1983年/カラー/80分/企画・撮影:菊地周/制作:菊地文代
都市で薬づけをやめた大平農園30年の中から得られた人間・生物・地球の未来へのメッセージ。農の哲学を描く傑作ドキュメンタリー。


大平農園の野菜の販売会

上映会の会場前にて、大平農園や提携する農家の青果を販売します。

(作物の状況により変更の可能性があります)

 

日時:4月10日(土)・4月11日(日)各日とも13:00~なくなり次第終了 ※予定
会場:ワークショップルームB(キャロットタワー4F)入口付近
こちらは申込不要です。


協力

大平農園、若葉会、中野詩、後藤逸男(東京農業大学名誉教授)、等々力の歴史を語り継ぐ会、

渡辺宏(株式会社ビーハイブジャパン)、久保田裕子、世田谷区農業青壮年連絡協議会

イラストレーション:伊藤ハムスター

デザイン:坂川朱音(朱猫堂)

後援:世田谷区、世田谷区教育委員会

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