生活工房では、昭和30~50年代に普及した8ミリフィルムのデジタル・アーカイブとして、全84巻の映像をウェブサイト「世田谷クロニクル」で公開しています。ここに収録されているホームムービーには、市井の人々による日々の出来事が記録されています。それは必ずしも歴史的に重要とされる内容ではありません。いわば、「その他もろもろ」として括られてしまう、たくさんの「エトセトラ」が写りこんでいます。
本プログラムでは、目の見える人、見えない人、障害の有無にかかわらず、一人ひとりの視点を持ち寄って映像を囲みながら、言葉にしていきます。雪の日の思い出、新宿駅のキオスクのような建物、どこかのエレベーター、ふと写り込んだ何気ないものなど、一緒に見ることで気づく小さなエトセトラ。参加者それぞれの言葉や音声の一部は、ある種の映像解説としてオンラインで公開します。
無音の映像を前に交わす言葉には、ときに個人的な記憶も含まれ、視覚情報を補うための「音声ガイド」とも異なるものになるでしょう。記録が残ったアーカイブをつかって、記録に残っていない音声アーカイブをつくりなおす試み、ともいえるかもしれません。一緒にオンラインで映像を囲みながら、「エトセトラ」の時間をお楽しみください。
日時|①2024年7月15日(月・祝)、②2025年1月18日(土) 14:00-16:30 ※各日完結
会場|オンライン(Zoomミーティング)
定員|各日8名(抽選)
参加費|無料
申込締切|①2024年7月1日(月)、②2025年1月10日(金)
※申込締切②を延長しました(先着順/若干名)
申込方法|下記の申込フォームにてお申込みください
鑑賞する映像
①2024年7月15日(月・祝)「ラジオ体操」
1941(昭和16)年夏/住吉神社(三重県)/7分28秒
② 2025年1月18日(土)「父の1日 伊知郎さつ影」
1959(昭和34)年6月/自宅(松原)/5分36秒
プロフィール
視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
「全国の美術館や学校などで目の見える人、見えない人が言葉を介して「みること」を考え会話する鑑賞プログラムを企画運営している。2020年以降はオンラインで美術館や鑑賞者をつなぐ鑑賞プログラムを実施。最近の主な活動は、2017年から継続している東京都写真美術館での鑑賞プログラムなど。
東京都写真美術館でのワークショップの様子 photo: 中島佑輔
穴アーカイブ:an-archive
昭和30〜50年代にかけて一般家庭に普及した映像メディア、8ミリフィルム。「穴アーカイブ」は、そんな市井の人々による記録に光をあて、想起すること、想像することの価値を再発見するプロジェクトです。全84巻の映像をウェブサイト「世田谷クロニクル」で公開しています。
穴アーカイブで実施している「せたがやアカカブの会」の様子
注意事項
※申込締切後、応募者多数の場合は抽選を行い、当落のご連絡をいたします。
※info@setagaya-ldc.netからのメールを受信できるように設定お願いいたします。
※パソコンの使用を推奨しますが、スマートフォンやタブレットからでも参加可能です。
※Zoomは、インターネット接続環境があれば、パソコン等から簡単に参加いただける、テレビ電話システムです。
※接続に係る通信料は参加者各自の負担とします。