アーティスト集団「始末をかく」は、2013年より劇作家・岸井大輔を中心に進めている演劇プロジェクトです。
俳優や作家、パフォーマーといった気鋭の若手アーティストが参加し、従来の演劇手法にとらわれない独自の手法で作品を表現してきました。
私たちは、学校や職場、家庭といった毎日の生活のなかで、それぞれの役を演じながら過ごしているのかもしれない―。
本展は、日常生活を演劇の上演と見立てる提案から始まります。
生活工房ギャラリー他、キャロットタワー26 階の展望台で鑑賞する作品や、街なかで開催する「生活長者展」など、
生活を演劇と捉えるためのプログラムを多数開催します。
また、タイトルとなっている「ふるさと」は、「ふるさと区民まつり」や郷土誌『ふるさと世田谷を語る』など、世田谷をリサーチする過程で浮かび上がったキーワードです。
23 区のなかでも定住者の少ない世田谷区において、このキーワードは何を意味するのでしょうか?
「ふるさと」の意味を問い直すユニークなアプローチの数々は、あらためて私たちの「生活」について考える機会となるでしょう。
1幕:生活は上演されている
会期:2月4日(土)~24日(金)
絵画やテキストなどがインストールされた空間全体で、2幕のデザイン(計画・設定)=設定が提示されます。たとえば、絵画作品や、キャロットタワー26階の展望台で鑑賞する作品や、二幕の期間中に街なかで開催する「生活長者展」の受付窓口を開設しています。
幕間:キッズイベント・パンと遊ぼう「フランス・パンさんの部屋」
会期:2月25日(土)~3月9日(木)
1幕で予告されていた「フランス・パンさん」の部屋が、大量のパンの写真とともに出現。毎週末、この子どもしか入ることができない部屋では、フランス・パンさんによる絵本の朗読イベントを開催。幕の間に位置する、奇妙な転換の時間です。
2幕:生活工房で生活する
会期:3月10日(金)~26日(日)
3月10日から12日、二幕のプロローグはバウワウハウス(=犬小屋)から始まります。その後、劇作家の岸井大輔が実際に生活工房で生活するパフォーマンスを軸に、一幕で提示した戯曲を実際に行います。
イベント
*記載のないものは無料、申込不要、直接会場へ
会場表示がない場合は、生活工房ギャラリーへ
●トーク&幻燈会「みちを遊ぶ、未知を楽しむ―生活の近くを育む生活長者」
2月5日(日)17:00~20:00 5階セミナールーム
延藤安弘(建築家/NPO法人まちの縁側育くみ隊代表理事)、
鈴木一郎太(株式会社 大と小とレフ取締役)、岸井大輔(劇作家/始末をかく主宰)
参加費:500円
●トーク「生活長者のススメ―内から始める社会性のタネ」
2月6日(月)19:00~21:00 5階セミナールーム
アサダワタル(日常編集家)、鈴木一郎太(同上)、岸井大輔(同上)
参加費:500円
●「生活長者展」開催地受付窓口
2月7日(火)~23日(木)の火・木・土・日 14:00~20:00
岸井大輔、武久絵里
●キッズイベント・パンと遊ぼう「フランス・パンさんによる絵本の朗読」
2月25日(土)・26日(日)、3月4日(土)・5日(日)13:00~18:00
遠藤麻衣
●スーパーライブ「バウワウハウス」
3月10日(金)19:00~、3月11日(土)・12日(日)18:00~
橋本匠、カゲヤマ気象台(小さい音のDJ)
●ワークショップ「バウワウハウス」
3月11日(土)・12日(日)14:00~15:00
橋本匠
●ワークショップ「生活工房で日常の食事をする」
3月14日(火)~26日(日)10:00(夕食)19:00(朝食)
各2日前までにshimatsuwokaku@gmail.comへ予約
岸井大輔
材料費実費
●演劇「ダスト」
3月14日(火)~26日(日)17:00~18:00
飯島剛哉、立蔵葉子(青年団)ほか
●ダンス「接点」
3月16日(木)~26日(日)14:00~15:00/19:00~20:00
木村玲奈
始末をかく
2013年から2018年にかけ、劇作家・岸井大輔を中心に進めている演劇プロジェクト。
現実の習慣や倫理のリサーチと実験を繰り返し、現代日本演劇の新たな地平を模索している。
http://scratchsettlement.tumblr.com