新年の福徳を授けるというトシガミを迎えるため、日本各地で製作されてきた「しめかざり」。生活様式の変化にともない、近年では本来の意味から離れ、年末年始を彩る手軽な装飾として用いられることも多くなりました。

 

しかし、しめかざりの造形には想像以上の多様性・地域性があり、一つ一つに作り手の「想い」が込められていることは意外と知られていません。

 

そんなしめかざりに魅せられたグラフィックデザイナーの森須磨子さんは、この20年ほど「しめかざり探訪」として日本中を歩いてきました。

 

本展では、森さんがこれまでにリサーチしてきた様々なしめかざりの中から約100点を展示紹介します。風土に根差した素材やかたち、そこに込められた先人の智恵を探り、現代に生かせる「未来の民具」としての可能性に光を当てます。

 

埼玉県児玉郡「お顔隠し」

 

福島県会津若松市「ケンダイ」

 

宮城県栗原市「三宝様」

 

 

 

森須磨子(もり すまこ)

1970年、香川県生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科修了。同大学助手を経て、2003年に独立。グラフィックデザインの仕事を続けながら、全国各地へしめかざり探訪を続けている。しめかざり関連の執筆、講座、展覧会企画、監修、メディア出演など活動多数。著書に、たくさんのふしぎ傑作集『しめかざり』(福音館書店)、『しめかざり――新年の願いを結ぶかたち』(工作舎)など。