※新型コロナウィルス感染症の影響を鑑み、開催を見送らせていただくことになりました。何卒、ご容赦くださいますよう、お願いいたします。
本展は2018年に開催した「人はあそぶ―メキシコ民芸玩具展」につづき、子どもの玩具をとおして外国の暮らしや文化を伝える展覧会の第二弾です。
本展監修者の春日明夫氏(東京造形大学名誉教授)は、日本におけるキッズデザイン研究の先駆者であり、長年、中学校や美術大学などの現場で造形教育に取り組んできました。そして氏は、生徒が手に入れやすい素材で、自分でも工夫してつくれるような鑑賞用教材として、木製玩具を中心に世界中の玩具を蒐集し、そのコレクションは6,000点を超えています。本展ではその一部から、アメリカの玩具メーカー、フィッシャー・プライス トイズ(現・フィッシャープライス®️)の製品を中心とした約120点を展示します。
紹介する玩具のモチーフには、カラフルなレジスターや掃除機、テレビなど、その時々の最新家電や生活道具が多く使われています。そこからは、子どもたちが大人の生活を模倣してあそびを生み出してきたことや、玩具には時代の流行や人々の暮らしが色濃く映し出されることが感じとれます。
そのほか建国の地ニューイングランド地方に伝わる風を動力にした木製玩具や、古くは1920年代の貴重な玩具も展示し、木製、木とプラスチックの混成、プラスチック製と、時代による材質の変化も紹介します。子どもたちのためにつくられた愛らしい玩具をどうぞお楽しみください。
関連イベント
ワークショップ「風とダンスする人形をつくろう」
ワークショップ「風はどこへ吹く!? 風見鶏をつくろう」
トークイベント「アメリカ玩具とキッズデザインの100年」
詳細は下記をご覧ください。
監修・ワークショップ講師・トークゲスト
春日明夫 Akio Kasuga
1953年東京生まれ。東京造形大学名誉教授。教育学修士、芸術学博士。専門分野は、チャイルドカルチャーデザイン、キッズサイズデザインなど子どもをめぐるデザインや造形活動を研究している。主な研究内容は、造形教育学的視点から玩具デザイン、玩具文化、造形教育の活動。その研究の一環から世界の玩具や遊具や関係資料を収集している。
「キャッシュレジスター」1980年 フィッシャー・プライス トイズ
「キカックリングへン」1958年 フィッシャー・プライス トイズ
「キスヌーピースニファー」1961年 フィッシャー・プライス トイズ
「サーカスパレード」1998年 ラッセル・スノー作