生活工房では、昭和30~50年代に普及した8ミリフィルムのデジタル・アーカイブとして、全84巻の映像をウェブサイト「世田谷クロニクル」で公開しています。ここに収録されているホームムービーには、市井の人々による日々の出来事が記録されています。それは必ずしも歴史的に重要とされる内容ではありません。いわば、「その他もろもろ」として括られてしまう、たくさんの「エトセトラ」が写りこんでいます。
本プログラムでは、目の見える人、見えない人、障害の有無にかかわらず、一人ひとりの視点を持ち寄って映像を囲みながら、言葉にしていきます。雪の日の思い出、新宿駅のキオスクのような建物、ふと映り込んだ何気ないものなど、一緒に見ることで気づく小さなエトセトラ。参加者それぞれの言葉や音声の一部は、ある種の映像解説としてオンラインで公開します。
無音の映像を前に交わす言葉には、ときに個人的な記憶も含まれ、資格情報を補うための「音声ガイド」とも異なるものになるでしょう。記録が残ったアーカイブをつかって、記録に残っていない音声アーカイブをつくりなおす試み、ともいえるかもしれません。一緒にオンラインで映像を囲みながら、「エトセトラ」の時間をお楽しみください。
日時:①2025年7月21日(月・祝)、②2026年2月11日(水・祝)14:00~16:30
会場:オンライン(Zoomミーティング)
対象:どなたでも
参加費:無料
定員:各日8名(抽選)
申込方法:5月25日(日)10時より下の申込フォームより受付
申込締切:①7月6日(日)、②1月28日(水)
鑑賞する映像
①2025年7月21日(月・祝)「区役所」
1961(昭和36)年頃/世田谷区役所、室内(不明)/3分50秒
② 2026年2月11日(水・祝)「節分」
1967(昭和42)年2月3日ほか/世田谷山観音寺、自宅周辺(野沢)、こどもの国/13分25秒
プロフィール
視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ
「全国の美術館や学校などで目の見える人、見えない人が言葉を介して「みること」を考え会話をする鑑賞プログラムを企画運営している。2020年以降はオンラインで美術館や鑑賞者をつなぐ鑑賞プログラムを実施。最近の主な活動は、2017年から継続している東京都写真美術館鑑賞プログラムなど。
東京都写真美術館でのワークショップの様子 photo: 中島佑輔
穴アーカイブ:an-archive
昭和30~50年代にかけて一般家庭に普及した映像メディア、8ミリフィルム。「穴アーカイブ」は、そんな市井の人々による記録に光をあて、想起すること、想像することの価値を再発見するプロジェクトです。全84巻の映像をウェブサイト「世田谷クロニクル」で公開しています。
穴アーカイブで実施している「せたがやアカカブの会」の様子
注意事項
※申込締切後、申込者多数の場合は抽選を行い、当選のご連絡をいたします。
※info@setagaya-ldc.netからのメールを受信できるように設定をお願いいたします。
※パソコンの使用を推奨しますが、スマートフォンやタブレットからでも参加可能です。
※Zoomは、インターネット接続環境があれば、パソコン等から簡単にご参加いただける、テレビ電話システムです。
※接続に係る通信料は参加者各自の負担とします。